最終候補地へのお試し居住
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2019年12月
さて、海外移住についての意思はほぼ固まったものの、最終的に悩んだのは、本当にクシャダスで良いのか?という点だった。
今まで漠然としたイメージで考えていた移住が、トルコに行ったとたんに現実感を持ち出した。
あまりに急な展開で、自分でも少し心配になったため、少し冷静になるためにも、少しクッションを入れようと思った。
そこで、最終的にクシャダスと他の土地も二か所候補に加えてみた。
プラハとボストンである。
プラハは以前、BFが住んでいて過去に二週間程度の滞在は何度かしていたので、少しだけ地の利があった。
とても小さな美しい街で、公共交通機関がとても充実しているため、どこに行くにも困らない便利な街でもある。
住む場所も友人が手伝ってくれると思うので何とかなりそうだった。
仕事も日系企業が多くあり、求人もそれなりにあったので、経済状況によっては働くことも可能だと思われし、就労のビザも比較的簡単に取得できるらしいと聞いた。
物価はトルコほどではないが日本に比べると若干安く、治安も良かったので、候補地として今回も滞在することにした。
ボストンは友人の勧めで、お試し滞在をしてみることにした。
日系企業のコールセンターなど働く場所はたくさんあったし、逆に物価が日本よりもかなり高いので、絶対、働かないと資金がショートすることは目に見えていた。
今回招待してくれたのは、旧知のボストンおじさんで、おじさんの大きな家にゲストとして招かれていた。
初めてESTAを申請し、おじさんの住所を登録させてもらった。
ただ、アメリカはビザが大変厳しいらしく、おじさんは、長年交際していた日本人女性がいたのだが、新婦が結婚時のビザ取得の過程で立腹して、数か月で離婚されてしまったという悲惨な過去の持ち主である。
とても複雑な書類の提出と複数回の長い尋問のような面接がかなり、ストレスらしいということはおじさんから聞いていた。
実際、ビザ取得の為に専任で弁護士を雇ったとすら言っていた。
しかし、運の悪いことに、あまり優秀な弁護士ではなかったらしく、奥さんは立腹し、もうビザなどいらぬわ!と日本に帰ってしまったのだという。
就労ビザの場合についてはよくわからないが、この分だと簡単ではないんだろうなと、予想はついた。
この前情報の段階で、ボストンに住む可能性は極めて低いと思ったが、アメリカにはまだ行ったことがなかったので9割がた旅行気分で滞在することにした。
プラハとボストンの滞在先は決まったものの、トルコには旧知の知人がいない。
唯一の水先案内人がほとんど言葉の通じないエフェスおじさんだけではあまりに心元なさすぎる。
4日程度のホテルを探す分には問題なくても一か月暮らす場所を探したり、実際に生活をするにあたっては「トルコ語を話せる日本人」あるいは「日本語を話せるトルコ人」の協力が必要だと考えた。
インターネットで検索し、旅ロコというサイトを見つけ「クシャダス・日本語」で絞ってみると、現地在住の日本人が見つかった。
ロコタビ | 海外在住日本人ガイド(ロコ)があなたの旅をお手伝いします。
私は早速彼女に連絡を取ると、こちらの意向を伝えた。
彼女は私の意向を理解すると、現地で居住用のアパート探しと賃貸契約を手伝ってくれると快諾してくれた。
最終的には彼女が紹介してくれたホテルの価格にエフェスおじさんが合わせて、おまけに空港送迎をつけてくれたので、私はおじさんホテルを選んだ。
100トルコリラ(2000円の激安)で街の中心部の平坦な立地であった点と洗濯機が付いていたのでそれも決め手となった。
Hさんの見つけてくれたホテルの方が広くて景色がとても美しかったのだが、高台にあるので歩くのが大変なのと、洗濯機がなくて、週に一度洗濯物をフロントに頼むという方式だったのが気になったせいでもあった。